【質 問】 未着品と荷為替、受託販売の荷為替が良く分かりません。 【回 答】 まず、未着品ですが 商品が届いていないのに仕訳しなければならないのは何故か というと、貨物引換証や船荷証券というものは、商法や 国際海上物品運送法(難しいですね、モチロン覚えなくてイイです) という法律によって商品を引取る権利を裏付けられた証券だから なんです。 そういう権利を示す証券を受取ったら、簿記上の取引に なりますから、仕訳をしなければいけないのですね。 しかし、商品自体を受取ったわけではないので、「仕入」とは できません。そこで、「仕入」にする前にワンクッションおくために 「未着品」という権利を表す資産科目で記録しておきます。 @貨物引換証を受取ったとき 未着品××/買掛金×× 貸方買掛金は、2級では「商品を仕入れて」という問題だけしか 出ていないからです。 しかし、理論的には商品以外を購入して貨物引換証を受取ることも あり得ます。その場合は貸方未払金になります。 A貨物引換証と引換えに商品を受取ったとき                仕入 ××/未着品×× 未着品は貨物引換証そのものを指しますから それを運送業者などに渡したら減少して貸方未着品、 借方を仕入にします。 これも、商品を仕入れたときだからですね。 また、未着品の問題でややこしいのは、商品を引取らずに 貨物引換証のまま転売することがある点です。 前にいったように、法律的に保証された証券なので、そう言うことも 可能なんです。 B貨物引換証を売却して現金を受取った。                現金○○/未着品売上○○                仕入××/未着品×× この場合に、未着品を仕入に振替えるのは何故か分かりますか? これは商品を引取っていなくても、売れたのですから売上原価に 算入するためですね。 (貨物引換証がなくなっているから貸方未着品。) そのために仕訳するので、仕入××/未着品××の仕訳だけは 決算時にまとめてやることもあります。 問題にも、わざわざ「原価は仕入に振替える」という文句が付け加え られていると思います。 Bの二つの仕訳をしなさいよという意味ですね。 次に、荷為替ですが、 貨物引換証は販売できると言うことは分かったと思いますが、 法律的に保証された権利ですから担保価値もあるのです。 そこで、商品を受注して発送した人(売上側)は、運送業者に商品を 渡して貨物引換証を受取った時点で(本来はその貨物引換証は 購入側に送付するはずです)貨物引換証を担保に自己受為替手形を 振出して、それを銀行で割り引くことが出来ます。 自己受為替手形の受取人は自分(売上側)で、引受人(=支払人)は 購入者(仕入側)です。 しかし、購入者は遠隔地にいるはずですから、為替手形の引受けは 簡単には出来ませんね。 わざわざ先方まで手形の引受を頼むヒマがあったら代金をもらった方が 早いですよね。 そこで、引受けが済んでいないまま割り引いてしまうのです。 何故そんなことが出きるかというと、貨物引換証を担保にするからです。 割引をする銀行の立場から言えば、本来、支払人の引受が済んでいない 為替手形を割り引くことは出来ないのですが、商品(貨物引換証)が 担保になっているから、それに応ずるのです。 もちろん、電話などで購入者に自己受為替を引受けてもらうことの 了解は取っておかなければいけませんけどね。 そのときの仕訳を分解して考えると ・自己受為替を振出す  受取手形××/売上×× ・自己受為替を割引く   当座預金××/受取手形××              割引料 ×× この受取手形を相殺して次のようになります。              当座預金××/売上××              割引料 ×× 一般的に自己受為替は、商品代金の7〜8割程度ですから 残額が売掛金になります。              当座預金××/売上××              割引料 ××              売掛金 ×× これが、荷為替を取組んだ方の仕訳です。 つまり「荷為替を取組む」というのは荷(貨物引換証)付きの 自己受為替手形を割引くということです。 このときの購入者は、為替手形の引受をしないと貨物引換証を 受け取ることは出来ません。 引き受けをしてから貨物引換証を受取り、期日が来たら 手形代金を支払うわけですね。 だから購入者の仕訳は              未着品××/支払手形××              買掛金×× になります。 買掛金は、売上側の売掛金と同額です。 そして、さらに特殊なのが委託販売の荷為替です。 委託販売は、商品の販売を委託する側が、受託者に商品を 積送するのですが、その時点で貨物引換証を手に入れることが 出来ます。 本来はその貨物引換証を受託者にすぐ送らなければいけない のですが、両者の合意によって委託したほうが引換証を担保に 自己受為替を振出して割り引いてしまうことが出来るのです。 商品を積送しただけだったら              積送品××/仕入×× だけですが、荷為替を取組んだら              当座預金××/前受金××              割引料×× という仕訳を追加しておきます。 この場合のポイントは、貸方前受金ですね。 委託販売で商品を積送したときには、まだ商品が売れたわけでは ないので、売上にはなりません。 当然、この場合も受託者の了解が必要ですね。 この二つの仕訳を同時に行うのが委託販売の荷為替です。              積送品××/仕入××              当座預金××/前受金××              割引料×× ですね。 分かりますか?分かりにくいところはまた聞いて下さいね。